くせ毛のメカニズムと対処法【後編】
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直毛の人がパーマをかけてうねりを出すのとは逆に、くせ毛の人は直毛にあこがれます。それで直毛パーマをかけたりしますが、なかなか思うように扱えないのが悩みの種。なぜくせ毛になるのか、そのメカニズムを知って、悩みを軽減しましょう。
美髪アドバイザー、毛髪診断士。田村マナ美髪研究所代表。
田村マナ さん
美しい髪を手に入れるため、講演やテレビ出演、雑誌、webメディアなど多方面で活動。自身が開発&推奨するセルフケア「美髪メソッド」はこれまでに1万5千人以上が体験し、薄毛や抜け毛、白髪といった深刻な悩みが改善。確かな効果を実証し20代〜70代の幅広い年齢層に支持を得ている。
著書に『大人の「品」は艶髪で作られる』(ワニブックス)、他。
くせ毛で悩む人へ〜シャンプーの選び方は?
まず、もともとくせ毛の方や湿気で髪がうねってしまう方には、くせ毛専用のシャンプーが出ています。それらには髪をストレートにする成分が配合されていますので、それをお使いになるといいと思います。
それに対して、加齢とともにうねりが出てきたという場合は、エイジングケアをする必要があります。
頭皮は、顔のお肌同様に年齢とともに乾燥し、皮脂が酸化しやすくなります。こういったことがうねりを加速する原因になりますので、シャンプーでこれらの原因をしっかり取り除いてあげることです。
つまり頭皮全体に対する脱脂力は弱い方がいいのだけれど、毛穴の周りの皮脂や汚れはしっかりと落とせるもの。そして、エイジングケア成分が入った頭皮用のシャンプーがおすすめです。
アミノ酸シャンプーは比較的脱脂力が弱いので、アミノ酸シャンプーの中で、毛穴の汚れをしっかり落とせる成分が配合されているものが理想です。
くせ毛で悩む人へ〜トリートメントやコンディショナーの選び方は?
トリートメントあるいはコンディショナーも、シャンプーと同様に、くせ毛専用のものがたくさん出ています。ただ、ストレートパーマのようには伸ばせるものではなく、毛のくせが軽減される程度ではあります。
また、保湿も重要ですから、トリートメントやコンディショナーをつけた後にオイルなどをつければ髪のまとまりがよくなります。
トリートメントは、毛髪の内部に有効成分を浸透させるもの。コンディショナーは、毛髪を保湿しながら毛の表面を保護するものです。ですからもともとくせ毛の方は、パーマやカラーで毛髪が傷んでいるならトリートメントを、それほどダメージが気にならないというならコンディショナーで十分でしょう。
加齢とともにうねりが出てきた場合は、頭皮が問題ですので、トリートメントでもコンディショナーでも、どちらを使ってもOKです。
くせ毛に悩む人へ〜ドライヤーの使い方
くせ毛を直毛に近づけるにはドライヤーが重要になります。
髪の毛は、濡れている時が一番うねりやすく、濡れた毛を自然乾燥させると、うねったまま形が決まってしまいます。濡れている状態で、ドライヤーをかけながら髪を引っ張って乾かすということが、髪をストレートにするには重要なのです。
その時、高温の風をかけた方が、ストレート(の形に)になりやすいでしょう。
ブローをするためのブラシは、動物の毛などでできた目の詰まったロールブラシがいいですね。ブローをする毛1本1本に密着するのでストレートになりやすいです。その時、くせ毛用のコンディショナーなどをつけながらドライヤーをかけるとキープ力が上がるといわれます。
くせ毛の人におすすめのケア法
生まれつきくせ毛の方は、最初から毛穴が変形しているので、ここまでご紹介した方法以外に、ストレートパーマをかけたり、ブローで伸ばすこと以外に、ケア法はいまのところありません。
しかし、加齢によってうねりが出てきた毛や、梅雨など湿気の多い時にだけうねりが出るという毛に対しては、これからケアしていくことで、うねりを減らしていくことが可能です。
そのケア法としては、まず、先にお話ししたように、脱脂力は弱いけれど、毛穴やその周辺の汚れをしっかり落とせる成分が配合されているシャンプーを使うことです。
また、育毛剤も効果があります。加齢とともにうねりが出てきた毛は、白髪になっていることが多いもの。白髪は、頭皮のコラーゲンが減少することによって起きやすくなりますが、そのコラーゲンは頭皮のハリや弾力にも関係する成分です。
白髪になった方の頭皮は乾燥して硬くなりやすいので、毛穴が変形してくせ毛になりやすい状態です。白髪染めも頭皮にストレスをかけますから、ダメージを受けてしまいます。それらは、育毛剤で早めにリカバリーすることで、くせ毛も白髪もなりにくくなります。
さらに、硬くなった頭皮を柔らかくするためのマッサージをすることは有効です。マッサージを続けることで、髪の毛に元気が戻り、立ち上がるようになります。毛髪が立ち上がり出せば、うねりも軽減されますので、試してみてください。
今回は以上です!
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