洗い流さないトリートメントの正しい使い方【前編】
洗い流さないトリートメントは、髪を保護する成分がずっと付着しているため、乾燥から髪を守り、潤いを持続できます。そんな洗い流さないトリートメントについて、美髪アドバイザーの田村マナさんに教えてもらいました。
美髪アドバイザー、毛髪診断士。田村マナ美髪研究所代表。
田村マナ さん
美しい髪を手に入れるため、講演やテレビ出演、雑誌、webメディアなど多方面で活動。自身が開発&推奨するセルフケア「美髪メソッド」はこれまでに1万5千人以上が体験し、薄毛や抜け毛、白髪といった深刻な悩みが改善。確かな効果を実証し20代〜70代の幅広い年齢層に支持を得ている。
著書に『大人の「品」は艶髪で作られる』(ワニブックス)、他。
トリートメントは傷んだ髪を補修
シャンプー後のケアには、リンス、コンディショナー、トリートメントという方法があります。
リンスは、すすぐという意味の和製英語。シャンプー後の指通りをよくするために、この3つの中では最初に作られたものです。それに対して、リンスを英語にしたのがコンディショナーです。
リンスもコンディショナーも、シャンプーの際に髪が濡れることで開いたキューティクルを閉じるために作られたもので、やや粘度が高いのが特徴です。
トリートメントは、英語で治療とか手当といった意味があるように、髪の内部にまで浸透して傷んだ部分を補修するように作られています。
シャンプー後コンディショナーもしくはトリートメントでケアすることで、髪のまとまりが良くしなやかで艶やかな髪に整えてくれます。
髪がよりダメージを受けていた場合には、
洗い流さないタイプのトリートメントを取り入れてみましょう
しかし、髪がよりダメージを受けていて、洗い流すタイプのトリートメントだけではまとまりやツヤが出にくい場合は、洗い流さないタイプのトリートメントを取り入れてみてはいかがでしょう?そういったタイプのトリートメントをプラスすることで、よりしっとり感、ツヤ、まとまりが手に入ります。
現在、洗い流さないトリートメントには、オイルタイプ、ミルクタイプ、クリームタイプ、スプレータイプなどがあり、「ヘアエッセンス」「アフターバストリートメント」「アウトバストリートメント」「トリートメントウォーター」など、さまざまな名前がつけられています。
どうして洗い流さなくてもいいの?
洗い流さないトリートメントを使いながら、「どうして洗い流さなくていいんだろう?」と疑問に思ったことはありませんか?
洗い流すタイプのものは長時間髪についたままだと、髪が必要以上に柔らかくなりすぎてしまったり、頭皮や顔、背中などにかゆみやニキビなどの肌トラブルが起きる原因になることも心配です。
洗い流すトリートメントには、髪を柔軟にしながら帯電を防止してほこりなどを付きにくくする「陽イオン(カチオン)界面活性剤」という成分が多く入っています。この成分は殺菌作用があるほど刺激が強い成分で髪にも吸着しやすいのですが、頭皮にも吸着しがちですので、すすぎをかなりしっかりしないと残留してしまいます。そういった理由から洗い流す必要があるというわけです。
一方、洗い流さないタイプのものは、この陽イオン(カチオン)界面活性剤の含有量を抑えることで、肌や髪に長時間使用してもトラブルが起きにくいようにできています。
その分作用も穏やかではありますが、「洗い流す」という行為がないため時短になります。さらに、流さないことで水の節約もできるので、環境のために少しでも役立つという利点もあるのです。
ヘアオイルでも代用できる?
髪のキューティクルを保護し、柔軟にするのが目的なら、ヘアオイルでも代用できそうという声を聞きます。確かにその通りです。
椿油やホホバオイルなどは、安全で効果が高いものと認識されていますし、髪への浸透力にも優れています。
髪への浸透力にも優れる椿油やホホバオイル
「油」と聞くと食用油を連想し、ドライヤーや紫外線に当たると高熱を発しそうに感じますが、椿油やホホバオイルなどは大昔から使い続けられてきたもので、ドライヤーの熱や紫外線で日焼けするといった心配もありません。
現代では、椿油やホホバオイル入りのオイルタイプだけでなく、クリームタイプやミルクタイプなどもあり、髪の質や使い勝手などで様々の中から選ぶことができます。
今回は以上です!
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>> 洗い流さないトリートメントの正しい使い方【後編】
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>> くせ毛のメカニズムと対処法【後編】