アミノ酸系シャンプーの洗浄成分と界面活性剤の種類【後編】
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アミノ酸シャンプーとひと口に言っても、非常にたくさんの種類が売られていて、自分が求めるものを見つけるのは大変です。そこで、アミノ酸シャンプーの開発に長年携わってこられた研究者に、アミノ酸シャンプーの種類やその個性について教えてもらいました。
化粧品OEM受託会社
K.K 様
製薬会社、化粧品会社を経て現職。生化学や栄養学、微生物などを長年研究。
シャンプーをするだけでダメージになる?
アミノ酸シャンプーは、主にアブラヤシオイルから作られているので、しっとり感が望めます。そして、基本的に髪に与えるダメージが少ないのが特徴です。
何しろ髪はシャンプーをするだけで、嫌でもダメージを受けています。ダメージがゼロということはありません。
髪の毛にはターンオーバーがありませんから、生えた時の状態をどこまで維持できるかということになります。オイルを塗るなどして、受けたダメージを若干良い状態にすることはできますが、元に戻すことはできないのです。
美しい髪を維持するためにはシャンプーやトリートメントなどで
どれだけダメージを抑えられるかがポイントです
そこで美しい髪を維持するためには、シャンプーやトリートメントなどで、どれだけダメージを最小限に抑えられるかがポイントです。頭皮の油脂や汗などの状態にもよりますが、シャンプーをする間隔は本来は24時間に1回くらいのペースがオススメです。つまり、朝も夜もシャンプーをすることは、髪のダメージを増やすことにもつながるのです。
「アミノ酸シャンプー」と「アミノ酸“系”シャンプー」の違い
ネットの記事などを読んでいますと、「アミノ酸シャンプー」と「アミノ酸系シャンプー」という言葉が出てきます。この2つの違いはなんだろう?と、思われたことはありませんか?
各メーカーによって言い方は異なりますが、「アミノ酸シャンプー」というのは、洗浄成分がアミノ酸の活性剤だけで作られてるもの。つまりアミノ酸が100%のものが多いようです。
一方、「アミノ酸系シャンプー」は、アミノ酸の活性剤とほかの洗浄剤も合わせて混合して作られているものが多く、さまざまな効果を狙うと結果としてたくさんの成分を投入することになります。
洗浄成分がアミノ酸の活性剤で作られた「アミノ酸シャンプー」と
アミノ酸と他の活性剤を合わせて作られた「アミノ酸系シャンプー」
アミノ酸シャンプーの中にも、グルタミン酸系・アラニン系などの種類があると前述しましたが、例えば、アミノ酸100%のものはその値段が大変高額になります。
ではその高額化を避けながら、洗浄力も上げるために、ある1つの成分を入れると、次はそれを補うためにいろいろな成分が必要になる…。こうしてアミノ酸シャンプーのメリットを活かし、デメリットを補うために、結果としてさまざまな成分が混合されることになるのです。
そのためアミノ酸100パーセントのシャンプーは、商品に表示されている成分名が少ないのですが、混合されているものは、成分名がたくさん並びます。基本的に、一般的に売られているシャンプーはこの「アミノ酸系シャンプー」になります。
日常、心置きなくシャンプーをして、美しい髪を得るためということで「アミノ酸系シャンプー」が商品棚にたくさん並んでいるのです。
自分が探している効果のシャンプーを探す
シャンプーは、化粧品か医薬部外品のいずれかに分類されます。そしてそれぞれに法律として決まりがあります。
化粧品に分類されるものの成分表は、最初に記されている名前が一番多く配合されている成分の名前で、それが有効な洗浄成分と思っていいでしょう。そして配合量の多い順に成分名が記載されています。
しかし、さまざまな成分の組み合わせで、「髪にハリを出したい方に」とか「ダメージから守る」とか、シャンプー自体の個性が生まれます。
例えば、プロテイン系のものは、どちらかというと髪をしっかりさせます。しかし、その分、きしんだり、硬くなったりするものもあるので、アミノ酸系と組み合わせることで、そのバランスを取り、コシを出しながら、指の引っかかりを減らすものになります。
同じアミノ酸系シャンプーでも配合成分によって個性はさまざまです
プロテインでも、シルクのプロテインを使っている場合と、ケラチンのプロテインを使っている場合とはまた違いますし、アミノ酸系の活性剤も、3種類、4種類混ぜているものもあります。
ですから選び方として、成分を見て、自分の求めるものかどうかを見極めるのは非常に難しいでしょう。大きくアミノ酸シャンプーかどうか、次にグルタミン酸系寄りか、サルコシン系寄りかを確認するといいでしょう。
さらに商品に大きく書かれた「髪にハリを出す」とか「ダメージから守る」などの言葉を見て、自分の探しているものを見極めてください。
今回は以上です!
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