アミノ酸系シャンプーの洗浄成分と界面活性剤の種類【前編】

アミノ酸シャンプーとひと口に言っても、非常にたくさんの種類が売られていて、自分が求めるものを見つけるのは大変です。そこで、アミノ酸シャンプーの開発に長年携わってこられた研究者に、アミノ酸シャンプーの種類やその個性について教えてもらいました。

この記事を監修する専門家
K.K 様

化粧品OEM受託会社
K.K 様

製薬会社、化粧品会社を経て現職。生化学や栄養学、微生物などを長年研究。

界面活性剤は、水と油を混ぜ合わせる働きをするものの総称

界面活性剤は、水と油を混ぜ合わせる働きをするものの総称 イメージ

シャンプーには必ず界面活性剤が使われています。界面活性剤は、油(汚れ)に付着して、それをはがして水になじませ、すすぐことで水や界面活性剤とともに油汚れが流されるという働きをします。

つまり、水と油を混ぜ合わせる成分の総称ですから、その大きなくくりの中に、シャンプーの洗浄成分があります。

その洗浄成分は、アミノ酸系、高級アルコール系、石けん系などに分かれます。

さらにそれぞれの中身をよくみていくと、アミノ酸系界面活性剤にも、グルタミン酸系・アラニン系・アスパラギン酸系・タウリン系・グリシン系・サルコシン系などがあります。

大まかな洗浄成分 イメージ

グルタミン酸や、アラニンという名前がついていますが、代表される成分名をたてているだけで、それ単体では活性剤として汚れを落とす働きはありません。

例えば、グルタミン酸にラウリン酸などの脂肪酸が付いて、それにナトリウムやカリウムが付くことで、石けんと同じような構造になり、洗浄剤としての働きが生まれるのです。

アミノ酸シャンプーたちの個性

アミノ酸シャンプーたちの個性 イメージ

グルタミン酸が主役のシャンプーは、どちらかというと、しっとりと柔らかい仕上がりが望めます。その次に柔らかい仕上がりになるのが、アラニン系です。

柔らかく仕上がるものから順番に並べてみると下記のようになりますが、逆に、洗浄能力はサルコシン系の方が強くなります。

代表される成分によって仕上がりや洗浄能力が異なる イメージ

代表される成分によって仕上がりや洗浄能力が異なります。

これが基本になるのですが、そこにカリウムやナトリウムが付くことで、仕上がり感がまた変わっていきます。

成分名に「TEA」や「k」「n」がついている理由

成分名に「TEA」や「k」「n」がついている理由 イメージ

商品の表示に書かれている成分名を見ると、ココイルグルタミン酸TEAとか、ココイルグルタミン酸Na、ココイルグルタミン酸kというように、「TEA」「Na」「k」といった文字が見られます。これは「トリエタノールアミン」「ナトリウム」「カリウム」の略で、この洗浄成分には、これらの成分が加わっているということを現しています。

この末尾についた「TEA」「Na」「k」はそれぞれ、仕上がりが若干変わります。これらはどれもアルカリなのですが、TEA(トリエタノールアミン)は柔らかい仕上げになります。

Na(ナトリウム)とk(カリウム)では、どちらかというと、カリウムのほうが洗浄能力が高いといえます。また、カリウム入りのシャンプーは粘性が高いともいえます。

成分表示を確認し、好みのアミノ酸シャンプーを選びましょう! イメージ

成分表示を確認し、好みのアミノ酸シャンプーを選びましょう!

それに対してナトリウムは粘性が弱いため、使い勝手を考えてナトリウムとカリウムの両方を含んで作られるものもあります。

アミノ酸シャンプーを購入する時は、成分表示の最初のグルタミン酸系・アラニン系・アスパラギン酸系といった部分と、最後の「TEA」「Na」「k」の文字を見比べて、自分の髪を柔らかい状態に仕上げたいのか、それとも洗浄力が強い方がいいのか、好みで選ぶと良いでしょう。

今回は以上です!

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