ふけ・かゆみ・抜け毛のケアは?【前編】
艶があり、豊かな量の毛髪は、若々しさや美しさの象徴ともいえます。それに対して、ふけやかゆみ、抜け毛などは、年々増えてくる悩みの一つ。美髪アドバイザーの田村マナさんに、これらの悩みを改善する方法を教えてもらいました。
美髪アドバイザー、毛髪診断士。田村マナ美髪研究所代表。
田村マナ さん
美しい髪を手に入れるため、講演やテレビ出演、雑誌、webメディアなど多方面で活動。自身が開発&推奨するセルフケア「美髪メソッド」はこれまでに1万5千人以上が体験し、薄毛や抜け毛、白髪といった深刻な悩みが改善。確かな効果を実証し20代〜70代の幅広い年齢層に支持を得ている。
著書に『大人の「品」は艶髪で作られる』(ワニブックス)、他。
ホルモンバランスが乱れることでふけが増える
ふけは、主に分泌された皮脂や汚れ、頭皮のターンオーバー(新陳代謝)で剥がれた角質などがその正体です。ですから、誰の頭からでも出ている老廃物です。
ふけのほとんどは洗髪のたびに流れ落ちてしまうものですが、洗髪不足で皮脂や汚れが取りきれずに皮脂が固まってしまうと、それが目に見えるぐらいのふけになることがあります。
また、ホルモンの乱れなどでターンオーバー(新陳代謝)のリズムが乱れると皮脂が過剰に出ることになり、それが大きなふけになることがあります。そのようなふけは、女性より男性の方が多いと感じると思いますが、それは、男性ホルモンの影響です。
頭皮環境にはストレスやホルモンバランスの乱れも影響します
頭皮にはマラセチア菌という常在菌がいますが、男性ホルモン量が増えると皮脂がたくさん分泌され、マラセチア菌は皮脂や汗などを栄養としてどんどん増えます。そのために頭皮環境が悪化し、さらにふけの量が増えてしまうのです。
男性だけでなく女性でも、ストレスが蓄積したり、更年期に入って女性ホルモンの分泌量が減少すると、同じようにふけが出やすくなります。
頭皮の洗い過ぎで頭皮を乾燥させてもふけが出る
また、洗髪のしすぎやゴシゴシ洗いで頭皮を乾燥させたり、脱脂力が強いシャンプーを使って皮脂を取りすぎるのも問題です。お湯の温度が熱すぎても皮脂を余分に流してしまい、頭皮の角質がパラパラと落ちてしまうことになります。
過剰に分泌した皮脂は取り除き、清潔を心がけたいものですが、洗髪は1日1回までにしましょう。汗をかきやすい男性は1日に数回洗う方もいますが、頭皮は顔の皮膚と同様に、乾燥した頭皮ほど角質がめくれやすく、ゴシゴシ洗うと肌のバリアー機能を壊してしまい、より乾燥ふけが増えてしまう原因になります。
健康な頭皮を目指すために有効な、保湿力が高いアミノ酸シャンプー
ふけは誰の頭からでも出ますが、それはシャンプーのたびに洗い流され、存在に気づかないのが健康な頭皮です。そんな健康な頭皮を目指すには、シャンプーを保湿力の高いアミノ酸シャンプーなどに替えるのもいいでしょう。
また、ホルモンのバランスを整えるためにバランスの良い食事を摂るようにしたり、睡眠をしっかり取ること。特に、食事に油物が多くても皮脂が出やすくなりますので、なるべく油っぽい食事は控えましょう。
かゆみの原因と対処法は?
かゆみも、洗いすぎによる乾燥が主な原因になります。特に、更年期ごろから頭皮の水分や皮脂量が急激に減り、頭皮は乾燥しやすくなりますので、シャンプーを保湿力のあるものに替えたり、熱すぎるお湯で洗わないことです。
そして、保湿化粧水(頭皮用エッセンス)を頭皮に塗って保湿するといいでしょう。
また、ふけ同様に、皮脂が過剰に出過ぎてマラセチア菌などが繁殖することにより、かゆみが起こることもあります。
ホルモンバランスを整えるために規則正しい生活習慣を
頭皮には顔のTゾーンの3倍もの数の皮脂腺がありますので、過剰な皮脂は取り除くことが大事。頭皮を清潔にして、バランスの良い食生活を心がけましょう。さらに、ホルモンバランスが崩れないように、ストレスのない生活を心がけることです。
寝る前は副交感神経を優位にするように、ゆっくり湯船に浸かってリラックスするといいでしょう。その時、頭皮ケアをするのも効果的です。マッサージにはリフレッシュ効果やデトックス効果がありますので、湯船でのんびり頭皮マッサージを。
今回は以上です!
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>> ふけ・かゆみ・抜け毛のケアは?【後編】
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>> アミノ酸系シャンプーの洗浄成分と界面活性剤の種類【後編】