美髪への福を呼ぶ!?ぜひ摂取したい大豆パワー
2月は節分の季節。
節分に食べる豆まきの大豆は、植物性の食品の中でもたんぱく質を多く含む食材で、“畑の肉”とも呼ばれています。
頭皮や髪の毛にも良い栄養素がたくさん含まれている大豆は、どのようなものなのでしょうか。
今回は大豆のパワーとその効果について、お話ししていきます。
【目次】
大豆の栄養素とその効果
大豆は栄養価が高く、さまざまな栄養素が含まれています。 では大豆の主な栄養素は、どのような健康への効果があるのでしょうか。ご紹介していきます!
―1.たんぱく質
大豆は優れた植物性タンパク質の源です。タンパク質は、数種類のアミノ酸が長くつながったもので、体の細胞の構造や機能に不可欠であり、特に筋肉、髪、爪などの組織の形成と修復に寄与します。
植物性食品は、肉などの動物性食品と比べるとアミノ酸スコアが低いものもありますが、その中でも大豆は、必須アミノ酸がバランス良く含まれており、身体への吸収もゆるやかなことが特徴です。
ゆっくりと消化されるため満足感を感じられ、低カロリーな為、体重コントロール時の栄養補給、健康づくりなど幅広いシーンで活用できます。
―2.不飽和脂肪酸
大豆には、体内では作ることができないため食事からとる必要のある、不飽和脂肪酸「リノール酸」「αーリノレン酸」が多く含まれています。 不飽和脂肪酸は血中のコレステロールを下げ、善玉コレステロールを増加させることで血圧を下げ、動脈硬化や血栓の予防、心臓病のリスクを低減するなど、さまざまな作用があります。
―3.食物繊維
大豆の食物繊維は、主に不溶性食物繊維ですが、「蒸し大豆」にすることで、食物繊維総量が多くなり、かつ不溶性も水溶性も多く含まれます。
水溶性食物繊維は、消化スピードが遅いので、コレステロールやブドウ糖の吸収を抑える効果があります。また腸の動きを促進し、便秘の予防や血糖値の上昇を緩和する助けとなります。
―4.ビタミンとミネラル
大豆にはビタミンやミネラルが含まれており、特にビタミンB群、ビタミンE、鉄、マグネシウムが挙げられます。これらの栄養素は皮膚や粘膜の健康をサポートし、エネルギー生成、酸化ストレスの軽減、骨の健康、免疫機能の強化などが期待できます。
―5.イソフラボン
大豆にはイソフラボンと呼ばれるフィトケミカル(生理機能成分)が含まれています。イソフラボンは、肌の新陳代謝を促し髪のツヤやハリを保ってくれるエストロゲン(女性ホルモン)の様な作用を持ち、更年期症状の緩和や骨密度の維持を手助けをしてくれます。
また、抗酸化作用もある為、細胞にダメージを与える「活性酸素」の働きを抑えてくれる優れものです。
大豆はこれらの栄養素をとてもバランスよく含んでおり、また年齢とともに高くなりやすいコレステロールは含んでいないため、とってもヘルシーなのです。
頭皮と髪の毛への良い影響とは?
では、大豆が頭皮と髪の健康に良い影響を与える主な成分とその理由をご紹介します。
―1.大豆プロテイン(タンパク質)
皮膚や髪は主にタンパク質から構成されています。髪の主成分であるケラチンは、アミノ酸から構築されるため、適切なタンパク質摂取は髪の成長と強化をサポートします。
―2.ビタミンE
ビタミンEは抗酸化作用を持ち、髪の健康を維持し、髪を乾燥やダメージから守ります。また、頭皮の健康をサポートし、髪の成長を促進する役割もあります。
―3.鉄分
鉄分は血液を通じて髪の毛根に必要な栄養と酸素を運ぶ役割があり、健康な髪の成長に欠かせません。鉄分不足は貧血を引き起こし、頭皮に必要な栄養が届かず、髪の量や質が低下したり、抜け毛を引き起こしてしまう可能性がある為、鉄分は髪の健康になくてはならない栄養素の一つです。
―4.亜鉛
亜鉛は髪の主成分であるケラチンの生成を促進する重要な栄養素です。 髪の健康と強さを維持して、髪の成長を促します。
ケラチンはタンパク質を構成する物質であるアミノ酸から作られる為、亜鉛とタンパク質を同時に摂取できる大豆は、一石二鳥で髪にやさしい食材です。
―5.イソフラボン
イソフラボンは、女性ホルモンのひとつであるエストロゲンに似たような働きをするため、男性ホルモンを抑制し薄毛対策になる効果があると言われています。
また、女性は加齢により女性ホルモンが低下し、エストロゲンの分泌は20代後半をピークに減少するため、エストロゲンに似た作用をもつ、大豆製品を食べるのが髪に良いといわれています。
大豆は頭皮を健康に保ち、美しい髪の毛を育てるのに大注目の、すごい食材なのです。
大豆の効率的な食べ方
大豆製品と言っても、加工食品はたくさんあるし、調理方法もさまざま。どのように食べればいいのでしょうか?
効率的に栄養素を摂取できる食べ方をご紹介します!
―1.煎り大豆
節分といえば「福豆」ですが、大豆を丸ごとナッツのように気軽に食べられるので、おやつとしておすすめです。大豆は、アーモンドやクルミに比べて、タンパク質が豊富なうえ、カロリーがおよそ3分の2、脂質は2分の1以下でヘルシーです。 また、よく噛むことで口やあごのまわりの筋肉をしっかり動かし咀嚼を促します。
ただ、煎り大豆は食物繊維が多い為、食べ過ぎに注意し、消化不良を起こさないよう気を付けましょう。
―2.蒸し大豆
水煮に比べて、水に溶け出しやすい栄養素や、機能性成分も多く残り、大豆の栄養をそのまま摂ることができる「蒸し大豆」がおすすめです。うま味成分も逃さないので、大豆そのままの美味しさが味わえます。
蒸し大豆ご飯や、サラダ・カレーのトッピングなど、さまざまな料理に使えるところが良いですね。
―3.納豆
納豆は、発酵の過程でオリゴ糖やβ-コングリシンが分解されてしまいますが、他の大豆製品と比べて、タンパク質・葉酸の量も多く、低カロリーなので、積極的に食べたい食材です。
また、納豆に含まれるたんぱく質分解酵素のナットウキナーゼは、末梢血流を改善することで血圧が高めの方の血圧を下げる働きがあります。
―4.豆乳・豆腐
豆乳や豆腐は、調理過程で食物繊維が豊富な「おから」を除いているので、大豆製品のなかでも栄養成分は少なめですが、低カロリーで色々な料理にも使いやすく、手軽に食べられます。
他にも、大豆を原料とする食材には、味噌や醤油など様々ありますが、食べやすさや飲みやすさなど、それぞれの特徴を生かしながら上手に活用し、食事に取り入れてみてください。
いかがでしたか?
今回、節分の大豆は、邪気祓いをするだけでなく、縁起にも身体にも『福』をくれる食べ物でした!
毎日の食事に、大豆製品を積極的にバランスよく摂取し、健康な頭皮と美しい髪の毛を維持していきましょう。
今回は以上です!
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