ふけ・かゆみ・抜け毛のケアは?【後編】
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艶があり、豊かな量の毛髪は、若々しさや美しさの象徴ともいえます。それに対して、ふけやかゆみ、抜け毛などは、年々増えてくる悩みの一つ。美髪アドバイザーの田村マナさんに、これらの悩みを改善する方法を教えてもらいました。
美髪アドバイザー、毛髪診断士。田村マナ美髪研究所代表。
田村マナ さん
美しい髪を手に入れるため、講演やテレビ出演、雑誌、webメディアなど多方面で活動。自身が開発&推奨するセルフケア「美髪メソッド」はこれまでに1万5千人以上が体験し、薄毛や抜け毛、白髪といった深刻な悩みが改善。確かな効果を実証し20代〜70代の幅広い年齢層に支持を得ている。
著書に『大人の「品」は艶髪で作られる』(ワニブックス)、他。
抜け毛もホルモンのバランスが乱れて起こる
40代ぐらいから女性ホルモンがグンと減ります。この時期を更年期と呼び、女性ホルモンの分泌量が減ったために血液の循環が悪くなったり、皮脂分泌のバランスが乱れたりします。そのため、髪の毛1本1本が細くなってしまいます。
それと同時に、男性ホルモンが増えますので、余分に皮脂量が増えて、その皮脂が酸化して髪が抜けやすくなります。男性だけでなく、ストレスの多い女性にもこの現象が現れます。
女性ホルモンと男性ホルモンのバランスが取れて、全身くまなく血液が行き渡ることで、抜け毛が予防できます。
バランスの取れた栄養の摂取、全身へ血液を行き渡らせることが大事です。
妊娠中、抜け毛が増えたという方がいます。これは、妊娠中に大量に分泌されていた女性ホルモン(プロゲステロン)が、出産後、元に戻ることで起こる一時的な脱毛。この時期、頭皮ケアをしっかりしておけば、出産前よりも豊かな髪になるはずです。
大事なのはバランスの取れた栄養の摂取で、きちんと血流を促すこと。そしてブラッシングで血行を良くすることです。
抜け毛のサイクル
髪の毛には、生え出してから抜けるまでのサイクルがあります。
新しい髪が生まれて活発に育つ時期が「成長期」で、女性の場合は4年〜6年あります。髪の成長が鈍る「後退期」が約2週間。成長が止まって、自然に抜け落ちていく「休止期」が約3〜4カ月です。自然に抜け落ちる髪は、平均して1日に100本ぐらいといわれます。
生え出してから抜けるまでのサイクルイメージ。
1つの毛穴から髪の毛が2〜3本生えているのが普通で、髪の毛1本1本には毛球があり、その中に毛細血管や神経がつながっている毛乳頭と、栄養を吸収する毛母細胞が入っています。
栄養が行き届かないと、この毛母細胞が弱まり、栄養失調になって休眠についてしまいます。
また、間違ったヘアケアやホルモンバランスの乱れなどが原因で、髪が細くなったり抜け落ちてしまったりするのです。
抜け毛を予防するには毛穴力を鍛える
1つの毛穴から2〜3本の毛が生えていると書きましたが、それらを支えるためには毛穴力が必要です。毛穴力が備わった健康的な毛穴は、過剰な皮脂詰まりがなく、穴の周りの皮膚はぷっくりとして、起伏や弾力があります。
そのように穴の入口が自然なハリ感で引き締まっていると、髪の毛にハリができ、盛り感を出すことができます。
逆に、毛穴力に乏しい毛穴は、周囲の皮膚とフラットで、しまいには穴が閉じていきます。こうして薄毛への道を進むことになります。さらに、頭皮の毛穴が1mm緩むと、顔の皮膚が1cmたるむともいわれます。
余分な皮脂をしっかり取り除き、頭皮マッサージで毛穴力を鍛えましょう。
毛穴力を鍛えるには、シャンプーで余分な皮脂をしっかり取り除き、頭皮マッサージをすること。そしてフカフカの弾力ある頭皮を目指すことです。
今回は以上です!
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