硬毛&軟毛の特徴とケア方法は?【前編】
硬毛と軟毛は両極端。硬くて量が多いために扱いにくいと悩む人がいる一方で、ペタッとしてしまう猫っ毛が悩みのタネという人もいます……。今回は、その両極端の髪質の構造とケア法を美髪アドバイザーの田村マナさんに教えてもらいました。
美髪アドバイザー、毛髪診断士。田村マナ美髪研究所代表。
田村マナ さん
美しい髪を手に入れるため、講演やテレビ出演、雑誌、webメディアなど多方面で活動。自身が開発&推奨するセルフケア「美髪メソッド」はこれまでに1万5千人以上が体験し、薄毛や抜け毛、白髪といった深刻な悩みが改善。確かな効果を実証し20代〜70代の幅広い年齢層に支持を得ている。
著書に『大人の「品」は艶髪で作られる』(ワニブックス)、他。
硬毛は太くて量が多い
硬毛の人は、「毛が硬くて自分の思うようにセットができない」とか、「カールができにくい」「量が多すぎてシャンプーが大変」「ブローに時間がかかるし、力も必要」といったお悩みがあります。
思うようにセットが出来ない、ブローに時間がかかるなどの硬毛の人の悩み
硬毛の人の毛を観察すると、毛の1本1本が太くて硬く、毛の量が多いことがわかります。
一般的な日本人の髪の太さは、約0.08ミリメートルですが、硬毛は約0.12ミリメートルといわれています。
また、硬毛はキューティクルの層が厚く、そのために触るとコシがあります。毛自体は扱いにくくても、キューティクルに隙間がないためキューティクルが剥がれにくく、毛の中心部にあるタンパク質が流れ出にくい構造になっています。
つまり、キューティクルが頑丈なために、少々のダメージからは守られる健康な毛であることが多いということなのです。
軟毛って、どんな毛?
それに対して軟毛は、毛の1本1本が細く、軟らかいため、ぺシャンとなりやすい毛です。毛髪の太さは約0.04ミリメートルで、猫っ毛などともいわれます。
キューティクルの層が薄いためダメージを受けやすく、パーマやカラーリングはかかりにくく、取れやすいのです。毛の量は、少ない人もいれば多い人もいます。
硬毛と軟毛の違い
若い頃は硬毛だった人も、加齢とともに毛が細くなってきます。顔のハリや弾力がなくなるのと同じです。そのまま進行すると、毛の生え方がまばらに見えて、薄毛で悩むことにもなります。
キューティクルを守ることは髪の健康を守ること
キューティクルの厚さが、硬毛と軟毛では違うと書きましたが、キューティクルの内側は、コルテックスと呼ばれるタンパク質です。ダメージがひどい毛は、中のタンパク質が出てしまってスカスカの空洞になることも。それでは、ハリもコシも出るはずがありません。
毛髪の構造
また、硬毛の場合はキューティクルが厚いので、少々のダメージなら中のタンパク質の流出が少なくすみますが、軟毛の場合は少々のダメージでも大きな穴が開いてタンパク質の流出が多くなってしまいます。
タンパク質は毛の栄養ですから、キューティクルを守ることは髪の健康を守ることになり、ハリやコシを出すためにも必要なことなのです。
今回は以上です!
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