「アミノ酸シャンプー」の正しい使い方【前編】

アミノ酸シャンプーは頭皮にやさしく、潤いを与えるとお伝えしてきましたが、洗い方にコツがあります。今回は、アミノ酸シャンプーの効果をより活かせる洗い方を髪の毛の専門家・北澤秀子先生に教えてもらいました。

この記事を監修する専門家
北澤秀子 先生

理学博士、毛髪診断士、コスメコンシェルジュ、皮膚臨床薬理研究所株式会社相談役。
北澤秀子 先生

ヒト頭皮による発毛、育毛のための施術研究や顔ヨガ・表情筋運動の提唱を行なっている。日本毛髪科学協会会員、日本顔学会会員。著書に『美髪シャンプーの嘘』(幻冬舎)がある。

シャンプーにはアミノ酸系を選ぶ

シャンプーにはアミノ酸系を選ぶ イメージ

あなたはどんなシャンプーを選んでいますか?
泡立ちがいいもの? 安価なもの?

「泡立ちがよくないと洗った気がしない」「洗った後は髪がパサつくぐらいの方が洗った気がする」といった意見が多いのが事実。そのために〝ラウリル硫酸ナトリウム〟という成分が開発されたほどです。

この成分は、大変泡立ちがよく洗った感じはするのですが、頭皮への刺激が強く、肌が弱い方だと頭皮トラブルの原因になることもあります。

それは洗浄力が強いために必要な皮脂まで奪ってしまうからで、頭皮の乾燥を招き、ふけやかゆみの原因に。さらに薄毛にもつながると考えられます。

もしも、髪を洗っているのにかゆみがあると悩んでいるなら、これらの成分が入っているために、過度に皮脂を落としてしまい、頭皮をカサカサにしているからかもしれません。

髪を洗っているのにかゆみがあると悩んでいる イメージ

〝ラウリル硫酸ナトリウム〟が入っているものは「高級アルコール系」とカテゴリーされます。高級というのは価格や成分を指しているのではなく、炭素数が多いという意味です。

また、シャンプーには「石けん系」とカテゴリーされるものもあります。

「石けんなら肌に安心でしょ」と思われるかもしれませんが、脂肪酸ナトリウムなどから作られる合成界面活性剤が入っており、頭皮への刺激は弱くても、洗浄力はやや強めで、オイリー肌の方向けです。しかもアルカリ性なので、髪がゴワゴワしやすく、石けんカスが頭皮や髪に残りやすいのがデメリット。

「シャンプーには、頭皮と同じ弱酸性で、過度な刺激を与えないものを選ぶべきです。頭皮は顔の皮膚と同じなのですから、化粧水と同様に保湿性が高いものであるべきでしょう。

そこで選びたいのがアミノ酸シャンプーです。

アミノ酸シャンプー イメージ

頭皮は時間をかけて丁寧に洗うこと

頭皮は時間をかけて丁寧に洗うこと イメージ

ただ、アミノ酸シャンプーは「高級アルコール系」や「石けん系」のシャンプーに比べて洗浄力がやや弱いので、若干時間をかけて丁寧に洗うことです。

まず、先の丸いブラシで軽くブラッシングすることをおすすめします。ブラシで頭皮を優しく刺激することで、毛穴から適度な皮脂を出し、血行を良くすることができます。さらに、ほこりやゴミが落ちますし、髪のもつれも直しておけます。

まずは、先の丸いブラシで軽くブラッシング イメージ

まずは、先の丸いブラシで軽くブラッシング

その後、髪についた汗や汚れを落とすならお湯で洗うだけで十分です。汗や汚れはだいたい水溶性ですから、髪の毛をよく濡らして水分を十分に含ませることで、油性の整髪料など以外の汚れはほとんど流れ落ちます。

食器洗いの時を思い浮かべていただければわかるかと思います。油料理やカレーなどをのせた食器を洗うには、強力な洗剤が必要ですが、果物をのせただけのお皿なら、湯洗いで十分ですよね。

しかし、それでは体から分泌された皮脂が洗い落とせないから嫌という方もいますし、泡が立たないと洗った気がしないという方もいます。そこでアミノ酸シャンプーの出番となります。

毛髪はサッと洗うだけで十分汚れが取れる

毛髪はサッと洗うだけで十分汚れが取れる イメージ

髪を毎日洗っている方もいれば、2〜3日おきに洗うという方もいます。ライフスタイルによって洗う頻度はまちまちですが、髪を洗う目的の1つは、髪の毛についた汚れやにおいなどを落とすこと。もう1つは、頭皮の汚れや、毛穴を塞いでいる皮脂を取り除いて清潔にすることです。

そこで、毛髪と頭皮のケア法を別々に考えてください。

頭皮は次に生まれる毛髪を育む土壌でもありますから、指の腹にシャンプーをつけて、細かく指を動かしながら頭皮マッサージをしていきます。そうすることで、アミノ酸により頭皮にうるおいを与えることができますし、血行を促すこともできます。

頭皮マッサージしながら頭皮を洗うとよい イメージ

頭皮マッサージしながら頭皮を洗うとよい

そういった意味でも、アミノ酸シャンプーは、髪を毎日洗う方、ダメージヘアの方、肌が弱い方に特におすすめです。

しかし、アミノ酸系といえども頭皮にトラブルが100%起きないとは言いきれません。まずはサンプルで試してみることをおすすめします。

肌の弱い方は、あまり多くの成分が配合されていないものを選ぶことです。配合されている成分が少ない方が、アレルギーなどのトラブルが起きるリスクが低くなるためです。

>>本シリーズの第1回目にも書きましたが、毛髪はすでに死んでいるものなので、そこにいくらシャンプーをすり込んでも毛髪が修復されることはありません。

シャンプーは、毛髪の汚れを軽く落とすだけと考えてください。頭皮につけたシャンプーが全体に広がったら、その泡を使って指櫛でとかすだけで十分。これで毛髪に対するシャンプーの役割は終了です。

シャンプーの最後は、お湯でよくすすぎましょう。シャンプーが頭皮に残らないように、丁寧に、耳の後ろや襟足なども念入りに流してください。

今回は以上です!

次回の記事はこちら!
>> 「アミノ酸シャンプー」の正しい使い方【後編】

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>> プロが教える!ヘアアイロンをする前のベース作りとは?

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