更年期・プレ更年期の髪のトラブルと対処法【後編】

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50歳代に起こる「更年期障害」。それに似た症状が若くして起こる「プレ更年期障害」。どちらもホルモンの変化によって起こります。それらの原因と対処法を内科医の桐村里紗先生に教えてもらいました。

この記事を監修する専門家
桐村里紗 先生

内科医・認定産業医。tenrai株式会社代表取締役医師。
桐村里紗 先生

予防を重視し、分子整合栄養医学や食によるケアでのアドバイスが専門で、テレビや講演などで活躍。著書に『腸と森の「土」を育てる』(光文社新書)が話題に。

毛髪サイクルの乱れが起こる

毛髪サイクルの乱れが起こる イメージ

更年期に毛髪が薄くなるのは、いわゆる“女性型脱毛”というタイプが多いようです。

“男性型脱毛”というのは、前頭部の後退全般的な後退や、M字型の後退、また頭頂部を中心に髪が薄くなっていく3つのタイプがありますが、“女性型脱毛”の場合は、主に頭頂部を中心に起こります。

頭頂部を中心に髪が薄くなっていく“女性型脱毛” イメージ

髪の毛が細くなった、髪の毛の伸びが遅い、分け目が広くなったように感じる、地肌が見えるというお悩みを訴える方が多いのです。

その原因としては、更年期の脱毛には女性ホルモンの減少や、それによって相対的に増える男性ホルモンの作用が関わっていると考えられるのですが、男性型脱毛の治療薬であるプロペシア(一般名はフィナステリド)は効かないため、必ずしも相対的な男性ホルモンの影響だけではないようだといわれます。加齢や遺伝、ストレス、喫煙、ダイエットなどの要因も関連していると考えられています。

私は、やはりエストロゲンの分泌量が減るために、毛髪サイクルの「成長期」の期間が短くなってしまうということが大きい要因だと思います。

毛髪サイクル イメージ

そもそも毛髪は、毛母細胞が分裂して生まれたあと、「成長期」に入ります。通常ですと、成長期の髪は全体の85〜90%を占め、1年で約15センチ伸びるとされます。成長期を過ぎた毛髪は「退行期」に入り、2〜3週間で「休止期」になります。

しかし、更年期になると加齢とともに代謝が落ちてしまうため、成長期の毛髪が減るうえに、成長を停止している「休止期」の毛髪の割合が増えてしまいます。そのため“女性型脱毛”が起こります。

1つの毛穴から3本くらいの毛が生えている健康な状態 イメージ

通常は1つの毛穴から3本くらいの毛が生えています。それが健康な状態です。しかし、毛髪サイクルが乱れると、1つの毛穴から生える毛が2本になったり1本になったりと、密度が減ってしまいます。また、髪の毛が軟毛化し、軟らかくなったり、あるいは細くなって、長さも伸びることがなく短いままということになります。その結果、髪の毛が薄く見えてしまいます。

“女性型脱毛”や“白髪”のために補いたい栄養

“女性型脱毛”や“白髪”のために補いたい栄養 イメージ

脱毛を含む更年期に起きる様々な身体の変化は、女性ホルモンの分泌量の低下ですので、日常的にエストロゲンに似た働きをするといわれる大豆イソフラボンを含む食品を摂取することは大切です。それには、大豆、納豆、豆乳、豆腐、油揚げ、きなこなどがあります。

摂取した大豆製品は、腸内で細菌によって代謝されてエクオールという成分に変化します。このエクオールが、女性ホルモンに似た作用をするという源です。

しかし、腸内環境によって、腸内で大豆成分のイソフラボンをエクオールに転換できるかどうかは人それぞれ違いますし、毎日食べるのは大変という方には、安定的に摂取する方法としてサプリメントの「エクオール」がいいでしょう。大豆イソフラボン由来の「エクオール」は、女性ホルモンの働きを補うとともに、ファイトケミカルとして抗酸化のパワーも期待できます。

腸内で細菌によって「エクオール」へ変化 イメージ

抗酸化といえば「白髪」について触れませんでしたが、白髪になる原因はまだ解明されていません。

ただ、活性酸素が白髪に関係するということだけわかっているので、白髪を予防するには、抗酸化作用のあるファイトケミカルやビタミン類などを摂るといいと思います。

“女性型脱毛”“白髪”ともに積極的に食べたい食品として、大豆製品以外は下記を参考にしてください。

ビタミンA(プロビタミンA)を多く含む食材

鶏・豚肉のレバー、あんこうの肝・うなぎ・人参・モロヘイヤ・ほうれん草・かぼちゃ・マンゴーなど

ビタミンCを多く含む食材

ピーマン、芽キャベツ、ブロッコリー、菜の花、キウイフルーツ、いちご、柑橘系フルーツ、じゃがいもなど

ビタミンEを多く含む食材

ナッツ類、米油やごま油など、たらこ、うなぎ、モロヘイヤ、かぼちゃ、ほうれん草、アボカドなど

ポリフェノールを多く含む食材

なす、玉ねぎ、生姜、玄米、豆類、ベリー類、ターメリック、赤ワイン、緑茶、紅茶、コーヒーなど

“女性型脱毛”や“白髪”のための生活習慣

“女性型脱毛”や“白髪”のための生活習慣 イメージ

また毛髪を守るために、更年期やプレ更年期は、普段から、その生活習慣を見直すことが大切です。

まず、紫外線から毛髪を守ること。ダイレクトに頭皮に当たる紫外線は、活性酸素を皮膚で発生させてしまいます。活性酸素を発生させるという意味では、脱毛だけでなく白髪にも大きな原因になりますので注意が必要です。

紫外線から毛髪を守る イメージ

また、ストレスをためないようにすることと、自律神経のバランスを整えることも重要です。

基本的に更年期の諸症状は、女性ホルモンの乱れによって自律神経のバランスがおかしくなることですから、さまざまな代謝の乱れや毛髪サイクルの乱れを改善するためにも自律神経のバランスを整えることを意識するべきなのです。
ベーシックではありますが、生活時間は規律正しく、朝起きたら日光を浴びて、適度な有酸素運動をすることをおすすめします。

今回は以上です!

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